MetaMask(メタマスク)がステーキング機能に対応

 

Web3ウォレットの代表格ともいえるMetaMaskが、2023年1月13日よりステーキングに対応しました。

 

銀行よりも利率がよく、仮想通貨を保有するだけで良いため、仮想通貨の運用方法として注目されています。

 

今回の発表によると、ユーザーはメタマスクを介してETH(イーサリアム)をステーキングし、約5%もの金利獲得を目指すことができるようになりました。

 

MetaMask(メタマスク)のステーキング方法

 

ここからはMetaMaskのステーキング方法について解説していきます。

 

MetaMask(メタマスク)のステーキング方法①
「Portfolio dapp」へアクセスする

 

まずは、Portfolio dappへアクセスする必要があります。MetaMaskを開いて、アセット▷「ポートフォリオサイト」とクリックして進みましょう。

 

MetaMask(メタマスク)のステーキング方法②
ステーキングを行うサービスを選択する

 

Portfolio dappへアクセスすると、保有している全ての仮想通貨が一覧で表示されます。

 

ETHの横についている「Stake」と書いてある青いボタンをクリックして、ステーキング画面に移動しましょう。

 

LidoかRocket Poolのどちらかから利用するプロトコルを選択し、もう一度「Stake」をクリックします。

MetaMask(メタマスク)のステーキング方法③
ETHのステーキング数量を指定

 

遷移した画面にて、ステーキングするETHの数量を指定します。
任意の預け入れ数量を指定し、「Review」をクリックしましょう。

 

ステーキング量の確認画面が表示されたら、「Confirm」をクリックして次に進みましょう。

MetaMask(メタマスク)のステーキング方法④
MetaMask(メタマスク)でガス代の支払いを進める

 

最後に、ガス代の支払いを行います。メタマスクが自動で起動するので、必要なガス代をチェックした後に、「確認」をクリックしましょう。

 

「Transaction complete」と緑色のチェックマークが表示されたら、ステーキング作業は完了です。

 

MetaMask(メタマスク)のステーキングの仕組み

 

MetaMaskを使用することで、LidoとRocket Poolのステーキングプールを利用することができます。ただ、MetaMaskは連携しているだけでステーキング機能を提供しているということではありません。

 

ステーキングプールを使わずにステーキングすることもできますが、ノードを運用するのに加えて、最低32ETHを預け入れることが条件です。しかし32ETHの預け入れはハードルが高いため、一般的にはステーキングプールに参加するケースが多いでしょう。



ETHのリキッドステーキング

 

リキッドステーキングは名前の意味する通り、「流動性」のあるステーキングを表します。

 

Lidoの場合、ETHを預け入れるとリキッドステーキングトークンである「stETH」を得ることができます。stETHは売却して現金化することはもちろん、DeFi関連サービスで運用することも可能です。

 

後述するイーサリアムのステーキングでは、預け入れたETHは上海アップグレードが完了するまで引き出すことができません。リキッドステーキングの場合、引き出せないというリスクを緩和することができます。

 

イーサリアムのステーキング

 

ステーキングは、バリデータと呼ばれるコンピュータが報酬と引き換えにブロックを検証して承認が行われます。LidoやRocket Poolのステーキングプールも、バリデータとしてノードを運用することで報酬を受け取っているという仕組みです。

 

このバリデータにETHを委託することでステーキングに参加することが可能となり、委託したETHに応じてバリデータから報酬の分配を受けることができます。

 

ただし、預け入れたETHは上海アップグレードが完了するまで引き出すことができないために、投資家にとってはリスクと捉える人も少なくないでしょう。

 

MetaMask(メタマスク)のステーキングの活用メリット

 

MetaMaskを利用してステーキングを行う際のメリットについてみていきましょう。

 

MetaMask(メタマスク)のステーキングのメリット①
少額から始めることができる

 

Rocke Poolであれば、最小で0.01ETH、Lidoであれば最低ステーキングの指定がありません。少額からコツコツ資産を形成することができるので、気軽にステーキングが可能です。

 

先ほどお伝えしたように、バリデータになって利益を得るために32ETHが必要であったことや、ステーキング時に利用するLaunchpad(ローンチパッド)の使用が難しく、専門的な知識が必要であった点などから、個人が参入するには非常にハードルが高い状況が続いていました。

 

しかし、MetaMaskを経由したステーキングであれば、そこまで高額な費用を用意する必要がありません。

 

MetaMask(メタマスク)のステーキングのメリット②
ETHとあわせてLPトークンを運用可能

 

MetaMaskを通じてリキッドステーキングを行うことで、ETHの金利と合わせてLPトークンを運用することができる点もメリットになります。

 

ステーキングの対価で受け取ったLPトークンは、DeFiサービスを活用することで運用も可能です。

 

MetaMask(メタマスク)のステーキングのメリット③
MetaMask(メタマスク)から直接ステーキングが可能

 

MetaMaskから直接利用することができるため、安全性が高く、手間もかからないステーキングが可能となりました。

 

従来のステーキングでは、サービス提供を行う外部サイトへのMetaMask接続が必須でした。しかも、毎回接続を行う手間だけでなく、偽サイトへのアクセスによる資産紛失リスクなどもありました。

 

MetaMaskのステーキングはわざわざ外部サイトに移動する必要がないため、安全・迅速にステーキングを行うことが可能となっています。



MetaMask(メタマスク)のステーキングのリスク

 

MetaMaskのステーキングで懸念されるリスクについてもみていきましょう。

 

MetaMask(メタマスク)のステーキングのリスク①
ハッキングによる資金流出

 

LidoとRocket Poolは契約を自動で履行するスマートコントラクトというシステムによって作られています。

 

近年は、そのスマートコントラクトというシステムのバグを攻撃するハッキングが多発しており、ハッキングによって資金が流出してしまうリスクが懸念されます。

 

MetaMask(メタマスク)のステーキングのリスク②
出金可能時期が遅れる可能性

 

イーサリアムでステーキングを行うと、上海アップデートまで資金を引き出すことができないリスクがあります。

 

2023年の3月に実施される予定の上海アップデートも期間が押して、もっと時間がかかる懸念もあります。

 

上海アップグレードが遅延するとステーキングの利益以外にも、元本まで取り戻すことができず、リキッドステーキングトークン価格にも影響がおよぶ可能性が多いにあります。

 

MetaMask(メタマスク)のステーキングのリスク③
リキッドステーキングトークン価格の乖離

 

リキッドステーキングトークンは、最終的に元本のETHとステーキング益を合計した額との交換が保証されています。

 

ですので、一般的にはリキッドステーキングトークン価格とETH価格は同一になるはずですが、場合によってはそこが乖離してしまうリスクもあります。

 

直近では、大手仮想通貨レンディングCelsius Networkの経営破綻が噂となった2022年6月〜7月頃にかけ、早期売却の動きが強まったことで価値が下落してしまうケースが生じていました。

 

MetaMaskのステーキングを上手に活用して、効率良く仮想通貨の運用をしていきましょう。

 

MetaMaskは、2023年1月13日より対象となる暗号資産や仮想通貨を保有し、ブロックチェーンのネットワークに参加することで、対価として報酬が貰える仕組みのことを指す、「ステーキング」に対応を開始しました。

 

近年では銀行よりも利率がよく、仮想通貨を保有するだけで良い手軽さより、非常に注目度の高い仮想通貨の運用方法です。

 

リキッドステーキングを行うことで、ETHの金利と合わせてLPトークンを運用できる点や、少額から始めることができる点がメリットとして挙げられる一方で、バグを突いたハッキングのリスクや、完了時期が保証されていないアップデートを待たないと引き出しができない点などには注意が必要です。

 

メリットやリスクを十分に理解した上で、MetaMaskのステーキングを上手に活用して、効率よく仮想通貨の運用をしていきましょう。